ADHDで塾へ通うことができないという中学生をお持ちの家庭へ、障害の特性から適切な勉強方法について考えていこうと思います。
子供一人では通うことができない、親のほうも送迎がしてやれないといった悩みを1つずつクリアにしていくと、かならず的確な答えが見つかるはずです。
悩みを解決するための3つの勉強方法を取り上げながら考えていきますので、いま悩んでいらっしゃる問題がもし少しでも解決できれば幸いです。
ADHDで塾へ通えない中学生の特性を考える
私はまだグレーゾーンということで深く悩みを抱えることも少ないのですが、もっと症状が大きなADHDの中学生では勉強方法ひとつとっても大変だと思います。
塾へ通わせようと思っても子供一人では通えなかったり、送迎をしようとしてもなかなか時間が取れないということでベストな勉強方法が見えてこないはずです。
しかしADHDというのは塾へ通えないだけではなく、もし通えたとしても集団の中でうまく勉強をしていけるか?ということも問題になります。
参考:厚生労働省「発達障害」より抜粋
発達障害の症状には2つのタイプがあり「注意欠如」「多動性」のどちらか、または両方を併せ持つこともあります。どちらか片方だけでも塾へ通うことは難しいのに、もし両方の症状が重なっているともっと大変です。
ADHD「注意欠如」
集中し続けることができない、最後までやり遂げない、紛失が多い
ADHD「多動性」
ジッとしていられない、席を離れる、順番を待てない
塾へ通えないのは、おもにこのような症状があるからではないでしょうか。さらに学習塾の中だけの問題ではなく、通う道中で「何かあったら‥」と思えば親としては気になって仕方ないと思います。
それと、そもそも論になりますが塾ならどこでも受け入れてくれるかといえば、ほとんどの場合は障害があると受け付けてもらえないはずです。嫌がっているというよりも、障害についての知識や資格をもっていないために面倒が見れないからです。
塾へ通いにくい、受け入れてもらえない、ということであればほかの勉強方法を探したほうが早いと思います。私もどんな勉強方法がADHDの中学生にいちばんいいのか?と思って考えてみましたが、つぎの3つならすべての問題が解決するような気がします。
参考:発達障害の中学生におすすめの学習塾って?いちばんいい方法とは‥
ADHDの中学生に合った3つの勉強方法
まずADHDの中学生が塾へ通えない理由についてまとめると、こうなると思います。
- 塾へ着くまでの道中が心配
- 授業に集中できるのか不安
- 周りに迷惑をかけないのか不安
- 送迎してあげることができない
- そこまでして本当に勉強になるのかわからない
おもにこの5つが理由になるのではないでしょうか。子供自身の行動が不安だったり親の都合もあったり、そもそもそこまで頑張っても勉強になるのかがわかりません。
ではこのような悩みを解決するにはどうすればいいかと考えたときに、私はつぎの3つの勉強方法をとったほうが問題が解決できるような気がします。
ADHDの中学生に合った勉強方法①通わないことを考える
まず塾へ通わないで済む勉強方法を考えてみると、このようなものが浮かんできます。
- 家庭教師に来てもらって勉強させる
- 通信教材で勉強させる
-ADHDの中学生に合った家庭教師について-
ただここで問題になるのは、家庭教師といっても塾と同じように受け入れ態勢の整っていないところが多いです。とくに大手の家庭教師はその傾向が強いようなので、いかに障害に理解のある家庭教師を探すかがいちばんの問題です。
私も家庭教師をいろいろ見てみましたが、なかなか障害のある子供を引き受けてくれるところは見つかりませんでした。古くから続いている家庭教師ほどその傾向は強まっているようで、逆に新しくできたところのほうが障害専門だったり資格をもって受け入れている場合が多いです。
その中でもいちばん障害に理解を示している家庭教師というのが家庭教師のノーバスで、ここは古くから続いている家庭教師ですがADHDや障害全般について理解してくれるところです。
参考:発達障害の中学生「家庭教師ノーバス」を選んで損しない7つの理由
-ADHDの中学生に合った通信教材について-
通信教材であれば映像授業という機能がありますが、実際の講師だったりキャラクターだったりと授業スタイルは様々です。どっちがいいかといえばADHDの中学生にはキャラクターによる授業のほうが合っていると思います。
キャラクターによる授業がある通信教材の中でも、私が実際に体験してみてわかりやすい教え方だと思ったのがすららだったりデキタスの授業です。キャラクターが動きながら説明してくれたり話しかけてくれるので、子供が興味を持って楽しさを感じながら勉強できる方法だと思います。
参考:発達障害の中学生にいいかも!?自宅で勉強できる通信教育6選
ADHDの中学生に合った勉強方法②障害の特性を考える
ADHDの症状を考えると「注意欠如」「多動性」どちらにも共通する特性として挙げられるのが、ジッとしていられず「興味がないと見向きもしない」という部分ではないでしょうか。
家で子供を見ている親であればわかると思いますが、興味のないものにはまったく関心を示さないはずです。私もグレーゾーンですがやはりそういうところがあって、興味がなければまったく気にしようとしません。
これがグレーゾーンではなくADHDになるとその傾向はもっと強まって、よりハッキリと症状が出ると思います。そうなると「どうやって興味を惹くか?」という部分について考えることが先になってくるので、先ほどのキャラクターの授業などで「楽しさ」を感じさせることが大切になってくるはずです。
家庭教師でも楽しさのある教え方をしてくれるところであればいいのですが、そのためにはやはり障害についてしっかりと理解して全面的に受け入れてくれる家庭教師じゃないと難しいはずです。
そういう家庭教師を探すのもいいですが、私は通信教材を使った勉強方法を考えたほうが確実だと思います。とくに障害の特性から考えると人の話を聞いていないように見えるのではなくて、実際のところは興味が持てないから「人の話を聞いていない」と言ったほうが正解だと思います。
興味を持てないのだったら、まずどうすれば興味がもてるのか?ということを先に考えておく必要があります。勉強のキッカケは「興味」が持てるかどうかで、そのためには「楽しさ」がなければなかなか難しいと思います。
参考:発達障害の中学生にすすめたい3つの特性で考える3つの教材
ADHDの中学生に合った勉強方法③子供自身のことを考える
ADHDの特性などから勉強方法を考えることは有効な方法にはなりますが、子供の視点から考えていくことも忘れてはいけない大事な部分です。
子供の視点というのは「どんな勉強方法がいちばん落ち着いて取り組めるのか?」ということで、もっとも適した場所は塾ではなくて家での勉強になると思います。親が横にいてあげるだけでも、子供の中ではずいぶんと安心できるような気がします。
私のそうでしたが、やはり親が横にいるのといないのとでは気持ちがぜんぜん違っていました。横にいてくれると安心感があって、落ち着いて勉強ができたのを今でも覚えています。
子供が集団の中で落ち着きがなかったりジッとしていられないのも、ADHDの症状ばかりが全てではなくて親のそばにいるという安心感が足りていないためです。たぶん学校などで動き回って勉強にならない、という子供も家ではそこまで症状が強く出ないはずです。
障害の特性ばかりを考えるのではなく、少しでも症状を和らげるためには親がいてくれる安心感を与えてあげることも忘れてはいけないと思います。学校と家では落ち着き方がぜんぜん違うと思いますので、そんな勉強方法を考えてあげることも大事です。
参考:発達障害の中学生と親が高校受験に向けて注意したい3つのこと
ADHDの中学生へおすすめの勉強方法まとめ
私自身の経験も踏まえてADHDの中学生に合った勉強方法を考えてきましたが、どんなふうに感じていただけたでしょうか。
「そうだな」と思う方もいらっしゃると思いますが、逆に「そんなことはない」という方もあるはずです。この違いというのはADHDの症状が一定ではないためで、イチガイにADHDの症状はこうだ!と言い切れないからです。
子供によって症状もいろいろあって、一筋縄でADHDならこんな症状だからこうなんだということは言えません。それだけに対応が難しい障害で、勉強方法もどれだったら正解か?というのは子供によっても違ってきます。
ただ「興味があれば集中できる」という部分だけは共通していると私は思っていて、これだけはどの家庭でもうなずけるのではないでしょうか。遊びにしても興味があることに対しては、ずっとそれだけで遊んでいるはずです。
- 塾にのように通わず、家にいて親のそばで安心感のある勉強方法
- 共通した特性の「興味があることには集中する」勉強方法
- 子供自身の気持ちが落ち着ける勉強方法
こうして考えていくと、私はそんな教え方をしてくれる家庭教師か楽しさのある通信教材で勉強させる方法をとるのがいちばんベストではないかと感じています。
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